第202話嵐がやってくる

「自分にとって何が得かもわからない男なんだから、あいつらと一緒にくたばればいい」

デイジーの目には烈火のごとき憎悪が走ったが、口調だけは妙に気だるく、何でもないことのように装っていた。

「わかったわ。もう決めたのね。――それで、これからどうするの?」

向かいにいる相手は、愉快そうに小さく笑った。

デイジーは期待を裏切らない。爪先をいじりながら、さらりと言う。

「まず、私の汚名を晴らす。それから、マーティングループをリン家に吸収させるの」

……

ジェームズはシャーロットを促し、車へ戻らせた。

彼は険しい表情のまま車内をくまなく見渡し、その視線の鋭さにシャーロットも思わず背筋が伸び...

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